試験というものは事前準備が命です。
しかし、いくら事前準備を万全に行っても、当日予期せぬ事態が発生しないとも限りません。
私は、高校生の時、センター試験の日が大雪で案の定電車が止まって、大慌てで会場に駆け込んだ遠い記憶があります。
そして、見事に浪人まっしぐら(笑)そういった外的要因はどうしようもありませんが、自分の身の回りのことは何とかなるものです。
ということで、今回は資格試験や入試の必需品である文房具、この中でも最重要なシャープペンについて、書いていこうと思います。
今まで、20年以上シャープペンというものを使ってきて、その中から「やっぱこれだよ」という最強のシャープペンのBest3を選んでいきます。もちろん普通に売っていて、かつ庶民・学生でも買えるようなものです。
なお、シャープペンはNGで鉛筆やボールペンでなければならない試験もあるので、試験要綱をしっかり読み込んでおくことが第一です。
第3位 KOKUYO「フィットカーブ」
ご存じ、文房具界のトップメーカーKOKUYOさんです。
KOKUYOからはいろんなシャープペンが発売されていますが、その中でも第3位として挙げたいのが「フィットカーブ」です。
このシャープペンは、人間工学専門の大学教授とのコラボ商品で、すごく手になじみます。手になじむというのは、持った瞬間に手に吸い付く感じというか、離しても簡単にポロっと落ちない感覚です。グリップ部はゴム製ですので手は痛くなりづらいです。この点もGOODです。
重心は親指のチョイ上くらいの感覚で、書き心地はカツカツというより、ザザザという感じです。私の感覚から言うと、ばーーとラフな書き心地ですね。
芯を入れるほうのキャップをクルクル回すと消しゴムが出てきますが、消せば消すほど汚れます(笑)黒くなっちゃいますので使わないほうが良いでしょう。
グリップ部のがゴムなので長期間(2年とか3年放置とかのレベルですが)、置いておくとベトベトするのを目をつぶれば(まぁしょうがないですけどね)、全体的には安いし長く使えるし、高校生や大学生にはオススメです。
芯の太さは0.5mmのみです。カラーは現在3色ということです。
第2位 Pentel「グラフ1000(フォープロ)」
続いて第2位は、文房具界できらりと光る良いメーカーです。
ペンテルの「グラフ1000(フォープロ)」です。製図用のシャープペンです。
製図用は芯先が細くできているので、文字を書いていても紙面が見づらくなりません。集中して文字を書いているときには実はこういったことも非常に重要で、ストレスの度合いがずいぶん減ります。
グリップ部はゴムが全体を覆っているわけではなくブツブツしていて、滑ることなく、かつ手が痛くなることはありません。「フィットカーブ」と違って長期間の使用でベトベトはしません。まぁ、値段は数倍ですが・・・
一言でいうならば名品です。
ネット上でも1位、2位を争うものとされています(もちろん値段から見ても)。
重心は気持前よりで低重心、理想どおり。人間工学というものがまだ一般に浸透していなかった時代(1986年発売)からずっとベストセラーなのもうなずけます。
使い心地はというと、カツカツカツカツという感じです。そして、重さはずっしりしていますが、Dr.Gripとかから比べると全然軽いです。書いていても全く疲れないので長文を書ききるには良いと思います。
グリップから芯先までが長いので、繊細なきれいに字が書ける一方で、手が大きく筆圧が強くて、ゴシゴシ書くような人には不向きかもしれません。
芯を入れるほうのキャップには芯の固さ表示窓がついてます。普通の利用には全くもって機能していませんが、製図用ならではのデザインです。黒く無骨な、そして角があってシャープで。それが、直線的なデザインを生んでいるんですね。非常に男性的な印象を感じます。シンプルと精悍さを求めるなら最強かもしれません。
色は黒しかありませんが、製図用らしく芯の太さは、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmと豊富です。
第1位 Pentel「スマッシュ」
栄えある第1位は1984年発売ペンテルの「スマッシュ」です。
こちらは第2位の「グラフ1000」の同年兄弟です。「スマッシュ」は「グラフ1000」の一般向け商品として開発されたようです(詳しくはペンテル公式ブログ『表現の道具箱』の記事参照)。なのでこちらは弟分ですね。
個人的には製図用と一般向けという区別はあまりないように思っています。ぶっちゃけ、どちらが良いかということは、このレベルでは好みの問題かもしれません。
一番の特徴は、ペン先とグリップ部が一体になっていることです。安いシャープペンのペン先は長時間書いていると、緩んでくることがありますよね。
こちらは緩むということが構造的にあり得ません。だって、グリップ部と一体になっているのですもの。ということは、超長文の記載の目的にはかなり最適だと思います。
何回も何回も書いて覚える人にはこちらでカシガシ使っていきましょう。
書き心地は「グラフ1000」とほぼ同じです。グリップ部は「グラフ1000」よりももっと細かいブツブツのゴムがついています。精神を研ぎ澄ませて触れると、プチプチした感覚があります。
書いていて痛くもなく滑りもせず。軸が太いわけではないので万人の手になじむと思います。
デザインは「グラフ1000」は直線的である一方で、「スマッシュ」は曲線的で丸みがあります。芯を入れるキャップのところは蛇腹のゴムがついていて、見た目非常にユニークです。
とくに、押した感じはかなりギュッと押せるので気持ち良いです。芯の出方もギリギリ折れない長さで、かつ書きやすい長さでバッチリ最適です。
バリュエーションはなく、黒一色の0.5mmと0.3mmのみです。昔は芯の太さにバリエーションがあったようですが・・・
また、AmazonやLoftとかでは、カラフルな限定色が発売されていることもあります。
ただ、一点残念なところは全体の長さ(芯先からキャップ端まで)が短く、クリップが指にあたって気になることです。私は結構気にしいなのです。
しかし、実は「スマッシュ」はクリップが取り外せるので、私は取り外して使っています。これで何の憂いもなく集中することができますよ(ただし、キャップをとるとシャープペン自体が円柱型のため、机上で転がるようになりますので落とさないようご注意!)。
取り外し方はクリップをキャップ側に水平に力を込めてグイグイと押すととれます。取り外しは結構固いので気を付けてください。
しかし、これほどまでに洗練されたシャープペンが1,000円以下で買えるなんて文房具先進国の日本に生まれてよかった~と思える瞬間があると思いますよ。
3種類のシャープペンのバランス
バランス(重心)は書き心地に非常に大きな影響をもたらします。
低重心が良い人もいれば、そうでない人もいます。一応、紹介した3種類のシャープペンのバランスを示しておきます。
「フィットカーブ」のバランス
やや前よりでしょうか。グリップも長いのでちょうど良い感じです。
「グラフ1000」のバランス
こちらはほぼ中央あたりでしょうか。細身なので持ったときにちょうど人差し指の付け根にポンと乗っかるような絶妙なバランスです。
「スマッシュ」のバランス
気持やや前よりでしょうか。芯先とグリップが一体となっているので、前よりのほうが紙にしっかりと吸い付くようで最高の書き心地を醸し出しているのかもしれません。
総括
私はそんなに文房具マニアではないけれど、試験とかの当日にやっぱり威力を発揮するのは自分の能力のほかに文房具だと思っています。
しっかり使い込まれて、練習してきた文房具で本番を迎えると戦友のような感情が芽生え、安心感もありますね。
誰でもできる簡単なことなので、自分なりにぜひこだわりの文房具を見つけてみてください。
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